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71.勝つ!

【ED後/「42.OOさま」のその後/パーティメンバー/コメディ寄り/掌編】

「……カロル先生、あれはオレの目には、どう見ても居残りしてるハズの三人組に見えるんだけど」
 飛び入りとして闘技場のバトルフィールドに現れた大小三人の姿。それを半眼で見つめたまま言ったユーリに、ギルド最年少の首領を務めるカロル少年も頷いた。
「エステティシャンはバイザーだよね。籠は見たまんまだし。ゴーグルはいいけど、なんでねこねこウェイターなんだろ」
 前者二人は顔を隠すことを目的に選んだ衣装と小道具故なのだろう。しかし後者一人は衣装のチョイスが謎だ。
「エステルがあの格好で、おじさまもあの様でしょう? ならいっそのこと仮装してしまえ、ってある意味一番目立つあの衣装を選んだのじゃない?」
 ジュディスが微笑をたたえたまま推測すると、なるほどと青年は頷く。
「確かに猫耳は目立つな」
「ワフ」
「…………納得するんだ」
 ユーリの反応に呆れたように息を吐いた少年に、クリティアっ娘は少し楽しそうに口を開いた。
「ところで、この様子だと対戦することになるんでしょうけれど、そうなった場合、作戦はどうするの?」
「外見はともかく、能力を考えたら厄介な組み合わせだからな……。強力な魔導士が一人、強力な治癒士でかなりの剣の使い手が一人、遠距離攻撃専門かと思いきや近距離も意外といけるのが一人、と」
「しかもおじさまのアレは詠唱時間無しの回復技でしょう? それも遠距離からパーティ全員に効果がある追尾型の。味方だと頼もしいけれど、敵に回すと厄介だわ」
「ああ……、贔屓のあるレイヴンの『愛』のこと」
 今はそうでもないが、旅を共にするようになった頃は女性優先で効果のある術技だったのだ。
「エステルは治癒も補助も攻撃も、三拍子揃ってる上に、近距離だとかなりの腕前の剣士にもなり得るし」
「向こうは回復役が二人いて、臨機応変に動けて、だものね」
「もっと警戒しなきゃなのは、オーバーリミッツからのリタのタイダル祭だけど。あれにハメられたら即終了決定だ」
「ど、どうしよう……」
 ジュディスのレイヴンに対する術技への評価も、ユーリのエステルへの評価も、客観的に見てそれが対峙しなければならない相手だった場合にはかなり警戒すべきものである。
 幾らそれが命のやり取りをする戦いでなくとも、やはり普段は自らの背中を預け共に戦う仲間なのだ、少なからず動揺するカロルの様子はおかしいものではない。
「決まってんだろ、首領」
「そうね、此処に立っているのだもの」
「ワン!」
 にやりと笑う青年、美しく微笑む女性、その二人に同意するように吠える隻眼の犬。
 表情は違うけれど、その笑みに含む意味は完全に一致している。
「そりゃ、二人が退くなんて思ってないけど」
「うふふ、さすが首領。だから、頑張りましょ?」
「オレも守護方陣で多少回復は出来るけど、カロル先生のスタンプの方が効果が高いからな、頼りにしてるぜ?」
「うう……、分かったよ。その代わり、ボクはあまり前に出ないから皆に頑張ってもらうからね」
 肩を落として言った少年に、ユーリは剣の柄を握り直しながら返す。
「了解。取り合えず、開始と同時に剛招ビートで攻撃力強化したら、猫娘にノックを打ち込んどいて。ジュディは月光でエステティシャンの邪魔な。ラピードはスピードでおっさんの邪魔。オレは猫娘を何とかするわ。カロル先生、後は回復補助中心にしつつ、猫娘とエステティシャンの魔術をノックで邪魔してくれ」
「了解」
「了解よ」
「ワフ、バウワウ!」
「んじゃ、作戦も決まったとこだし……。締めは首領に任す」
「うん。手強い相手だけど、こうなったらやれるところまでやろう!」
「ああ。こういう機会でもなきゃ、やり合わないし、これはこれで良かったな」
「そうね。ふふふ、楽しみだわ」
「……結局二人は戦えるのが楽しいんだろうけど」
「ワフ」
「と、とにかく……、ボク達が」
「そうだな、オレ達が」
「ええ、私達が」
「ワン!」
 顔を見合わせて、それから対峙する三人を見据えた彼らは声を合わせて宣言した。
『凛々の明星が勝つ!』


*「42.OOさま」の締めで触れた飛び入りの皆さんとの戦いの前のお話。こういうバカっぽい話もたまには。そして200人斬り(ハード)で実は一番楽勝だったカロル先生の高性能を思い出しながら書いてみました。

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