美容歯科 税理士 求人 41.変。

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41.変。

【本編中/第三部終盤/パーティメンバー/コメディ/掌編】

「……ユーリ」
「頼むから何も言ってくれるな、カロル先生」
「変。違和感たっぷり」
「リタ……」
 疲れた様子を隠さない青年に口を噤んだ少年に代わって、バッサリと切り捨てた魔導少女に、友である少女が苦笑した。
「確かあの時の選択肢の一つだったわね」
「あの時って、何かあったの?」
 その時に居なかったレイヴンとリタがジュディスの言葉に不思議そうな顔になる。
「ヘリオードの騎士団本部に潜入する時に、ね」
「ボクが騎士の変装なんて無理があるでしょ? なのにユーリはボクにやれって言うし。リタには魔法放たれるし」
 散々だったよ、もう。カロルが盛大な溜息と共にそう締めると、ジュディスは微笑を深めた。
「でも、ある意味正解だったのかもしれないわ」
 うふふ、と笑ってユーリに視線を移した彼女に、本人は視線を逸らしながら呟く。
「分かってるっての。ていうかジュディ、そう思ってんなら何で罰ゲームの指名がこれなんだよ!」
 これ、と自らの着ている騎士見習いの服を示したユーリ。
 暇つぶしにと始めたカードゲームは、お遊びからいつしか真剣なものへと変わり、敗者に罰ゲームが科せられるものまでになった。勝者が何をするか選べるその罰ゲームに於いて、勝者ジュディスがユーリに言ったのは、オルニオンで出会ったエステルの剣の師から渡された「騎士見習いの服」を着ること、だった。
「……だから嫌だったんだ」
 これならフレンから押し付けられた聖騎士の服を着る方がどれだけマシだったことか。
 過去、容赦なく幼馴染に笑われた記憶が脳裏を過ぎり、心底嫌そうに呟いたユーリ。その様子に、ヘリオードでの鬱憤がちょっと晴れた気がしたカロルは小さく笑い、エステルは困ったように笑むのだった。

*意図せずして拍手SSの関連のような話になったのですが、これも一つのパターンということで。

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