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54.うた

【ED後/「waltz.」設定・未来/ユリエス掌編】

 不意に耳慣れない旋律が夢現の彼女の耳に入って来て、それまで深く沈んでいた彼女の意識が浮上した。
 これは何の旋律だろう。どこか懐かしくも感じるそれは、エステルが良く知る青年の声で紡がれている。
 重たい瞼をゆっくりと持ち上げてみれば、彼女が横たわる寝台のすぐ横に青年の姿があった。闇の中、彼は腕に何かを抱えながら鼻うたを歌っていた。
 ゆらり、ゆらりと体を揺らしながら紡がれる旋律。それはまるで、子守歌のようで――。
 と、彼女は彼が何をしているのか思い当たり、それまで夢半ばでぼんやりと開いていた瞳を見開き、半身を起こした。
 突然起き上がった彼女に気付いたのか、旋律が途切れる。代わりに響いてきたのは低い笑い声。
「怖い夢でも見た?」
「……違います。そうじゃなくて、ごめんなさい、ユーリ」
「何が?」
「だって、あやしてくれていたんですよね」
 全く気付きませんでした。
 そう小さな声で続けた彼女は、寝台の周囲を見回して溜息を零した。青年が彼女を起こさずに今立っている場所に来るには、寝台を回り込まなければならない。青年は元々気配に敏感ではあるが、それでも今まで気付かずに眠っていた事実にもう一つ溜息が零れる。
「気にすんなって」
「でも」
「いいんだよ。あんた朝も昼も気が休まる暇無いくらい動いてるんだし、夜くらいゆっくり休まねぇとそのうち倒れちまうだろ」
「そんな。ユーリもいっぱい助けてくれてます」
「そう? どうあっても今のこいつの食事は提供してやれないし、その分エステルの方に負担があるだろ。事実、授乳にだって結構体力使うって産婆の婆さんから聞いたし」
 答える合間にも腕を揺らすことは止めない青年に、エステルは苦笑を浮かべた。
「当然です。その子のお母さんですから」
「だからって、全部が全部『お母さん』がやんなくても良いんだって。結構泣いたのに起きなかったのが疲れてる証拠だろ。いいからこういう時には遠慮なく頼れって」
「ユーリ……」
「オレはこいつの『お父さん』なんだし、当然なの」
 な、と腕の中で眠る小さな存在に笑いかけた彼に、エステルの苦笑が柔らかに解けて微笑へと変わる。
「そう、でした。ごめんなさい、ユーリ」
「お互い様。まだ生まれたばっかだからしばらくは此処に居るけど、もうしばらくしたらどうしたってオレは家を空けるようになるんだし。そうなったらどうあってもあんた一人に任せちまう」
「大丈夫です。その頃には、今よりもっと『お母さん』になってますから」
 笑顔で言い切った彼女に、青年はふと笑って片手を伸ばして頭を撫ぜる。髪を梳くようにしながら何度か繰り返した後、先に寝るように促した。
「もう少ししたらオレも寝るから、あんたは先に寝てろ」
「はい。おやすみなさい、ユーリ」
「ん、おやすみ、エステル」
 再び寝台に横たわったエステルは、瞼を落としてまだ身の内に留まっていた睡魔の囁きに耳を傾ける。しばらく夢現に漂っていた彼女が、唐突に深淵に誘い込まれたその時、先ほどの旋律が耳に届く。
 そう言えばそれは子守歌なのだろうか、次に起きた時に尋ねてみようと思いながらも、抗えぬ囁きに引き寄せられるまま、エステルの意識は眠りの淵に落ちた。

*「35.欠片」の一年後くらいで、「52.手紙」の数年前。

改めて菜園お疲れ様でしたー、という簡易レポ。

三日も遅くなりましたが、自分の覚え書きも兼ねてということで。なので憶えていることから、ほぼ時系列順に箇条書き形式で。


・原稿7時頃までやってました。
・慌てて準備して渋谷の某コピーショップへ。
・いつもお仲間が一人や二人居るのに今日はゼロだった……!
・コピー。ひらすらコピー。そして折る。折ってホッチキス。
・取りあえず目標時間に何とか終了。慌てて駅へ取って返す。
・渋谷始発の終点浅草なので、電車内で遠慮なく寝る。
・約三十分で到着。菜園では久々の地ですが、他イベントで来たことがあるのでスムーズに到着。
・委託でお世話になる豆屋の三郎さんにご挨拶。
・苦し紛れで出来上がったブツを託させて頂きました。
・続いてやはり委託でお世話になるアスタリスクさんのスペースへ。
・お忙しそうなヒナヤさんに手を振ってご挨拶しつつ、苗代さんにもご挨拶。
・そして苦し紛れのブツその2を託させて頂きました。
・開場時間までスペース内にお邪魔させて頂き、ちょこっとお手伝いも。
・お隣のポレポレリッカの治香さんにもご挨拶。
・開場して三十分強、会場内を回遊。
・ユリエス以外ではお目当てのCPの新刊はありませんでした。
・取りあえずレイリタ本。そしてユリエス本も。
・戻ってきて再びスペース内にお邪魔させて頂きました。
・幅とって済みませんっ。
・いっぱいお話させて頂きました。
・そして意外な事実を知り驚愕する(笑)
・騎士姫アンソロを三郎さんから頂く。おおお!
・ノベルティのミニタオルは勿論、もう一つにも感動!
・どうしよう勿体無くて開けられないよ……!(詳細は下)
・中身が気になりつつパラ見。
・あああ、もうお邪魔しまくりでほんとに済みませんっ。
・色々新たなことが。
・目の前がコスプレゾーンなのでレイヤーさんを堪能。
・エステルがいっぱいいました。
・ナタリアの水着コスの人すげぇ……!(超セクシー)
・ジュディスのコスの人もすごいよ……!(生足)
・どうにも気になって仕方が無かったリゾートキング。
・ユーリとエステルが絡んでるとこ見ては萌え萌え。
・おっさんとリタが絡んでるところも萌え。
・ハーツ兄妹がラブかった。
・でも何と言ってもワンダーシェフが凄かった!(初めて見た)
・先にお帰りになる三郎さん、椎ちゃんにご挨拶。
・そしてヒナヤさんにもご挨拶。
・ありがとうございました!
・夜行バスでお帰りになる治香さんをナンパ。(お茶に誘うと言え)
・閉会後、仲見世通りを通りつつ、駅方面へ。
・陽射し眩しい。暑い。
・駅近くのケンタへ。
・ひたすらおしゃべりさせて頂きました。色々ー。
・数時間後(え)、バスの元へ向かう治香さんと電車へ。
・途中駅でお別れ。長々とありがとうございました!
・眠気に襲われつつ電車で帰宅。
・帰宅後、騎士姫アンソロを堪能。
・仮眠2時間が祟ったか、いつの間にか寝落ち。
・翌日仕事なのでちゃんと寝なおす。
・以上、こんな感じ……だったと思います。
・当日お付き合い頂きました皆様、本当に有難う御座いました!

・ちなみに以下、騎士姫アンソロ+α。
ファイル 85-1.jpg

・+αのお煎餅のアップ。名前入りなんて凄すぎる……!
ファイル 85-2.jpg

な、長い……。でも本当に楽しい一日でした。次は夏コミですが、ありがたくスペースを頂きましたので、新刊2冊を目指して原稿に励みたいと思いますです。

菜園お疲れ様でしたー!

おはようございます。仕事の前に取りあえずご報告までに。
昨日の菜園はお疲れ様でした! 私は委託で大変色々お世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。簡易レポは本日夜にでも、365題の更新報告と合わせて。

では、また今夜に。